照顧脚下(しょうこきゃっか)

今年も残すところあと2日になりました。
掃除をしたり、年賀状を書いたり、買い物をしたり
なかなか忙しい日々をお過ごしのことと思います。
そんな時こそ、気をつけたい言葉が「照顧脚下」
”自分を顧みることを忘れないように”という戒めの言葉です。
よく禅寺の玄関に掛かっている「看脚下」「脚下照顧」も
同じ意味の言葉です。
私たちは、小さい頃から、先を見据えて高い目標をもって、生きよう、
努力しよう、そんな風に言われてきました。
大人になり、社会に出ても同じです。
確かにそれも大事です。
でも、前ばかり見すぎて、足元がおろそかになっていませんか?
今立ってる場所も分からなくなっていませんか?
日々追い立てられるように過ごして、ちょっと疲れてしまったなぁ~と
思ったら、ちょっと立ち止まって足元見てみましょう。
今の人間関係、今の仕事、今の自分に満足できていますか?
先にばかり目が行ってしまって、いいことはもっと先にあると
思い違いをしていませんか?
目の前や足元をちゃんと見ずに、遠くばかりを探し続けても
見つけることはできません。
禅の教えもヨガの教えも、日常がすべて修行であり
日常の身近な足元にこそ、真理があると考えます。
日々の喜びはすぐ足元にあるのに、それに目を向けずに
大切にしないから、手に入るはずの幸せも逃がしてしまっているのかも
しれません。
今年は、コロナウィルス関連の自粛で、今まで当たり前だったことが
本当は当たり前の事ではなく、ひとつひとつかけがえのない
大切なものだと気づきました。
気づいたら、行動。
毎日を大切に、自分の周りの人を大切に、自分の仕事を大切に
そして、自分を大切に生きていきたいと思います。
ちょうど1年を振り返るこの時期、自分の足元を見つめ
自分自身を深く知る時間を持つと良いですね。
”自分を知る” 全てはここから始まりますね。